ただのアイドルソング・復興ソングでは収まらない – 3.11

3.11

 

アイドル戦国時代と言われる昨今。

花が咲く短い時期を、精一杯美しく気高く咲ききるアイドルという存在が私も大好きです。

そんな数多いるアイドルの中でも、今年一番衝撃を受けたのがこちら。

3776「3.11」

3776(ミナナロ)という富士宮のローカルアイドルです。

富士宮市の市政70周年記念事業として募集され、
地方公共団体の資本により期間限定で結成されたアイドル(その時の名前はTeam MⅡ)が、
活動期間を終了し、現在は3776として活動をしています。

これまでメンバー脱退、加入、脱退を繰り返し、
今は井出ちよののソロユニットとして活動をしている3776。
この3.11という曲は、タイトルの通り震災復興ソングなのですが、
5人組で2名同時に脱退そして1人卒業という、活動危機を乗り越えた
3776自身のリスタートという意味が込められています。

ずっと一緒だと思っていたけれど、急にいなくなってしまうという
切ない歌詞が、複雑なコード進行の疾走感のあるサウンドに
乗せて歌われています。

手放すからこそ掴めるものがある。
変わっていくからこそ見える景色がある。

切ないながらも、より強い希望が湧いてくるのは
複雑な歌を笑顔で踊りながら歌い上げる、井出ちよのが発するパワーだと思います。
存在自体は、アイドルの中でもアバンギャルドな方ですが
このパワーこそが、ザ・王道アイドルなのです。
実はタイトルや振りにも深い意味があり、3776好きにとっては刺さりまくる曲なのですが、
まだファンではない人の心も揺さぶるこの楽曲は、アイドルソングという枠に
収まらない傑作なのではないでしょうか。

2016年も3776から目が離せません。

 

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